Introduction
ご挨拶
ダイロン・ジャパン株式会社設立から早や40年の月日が流れようとしています。その間に日本の“色彩”をとりまく状況は驚くほど変化しました。また、私ども自身も、“色”と長く真剣に向き合う中で、民族や国民性による色に対する感性の違いや、色の持つ不思議な力など、さまざまなことを学んでまいりました。
60年の歴史を持ち、華やかな発色技術を持つ英国ダイロン社の製品は、現在、 多数の国々に輸出され、世界中の有名ファッション・ブランドや大手繊維メーカーなどから厚い信頼を得ております。私どもは、この英国ダイロン社と共に、色彩化学のリーディング・カンパニーとして、これからも色彩を基軸としたクリエイティブな企画を発信できる企業として、また、環境問題にも真摯に取り組む化学関連企業として、皆様から信頼される企業作りを目指し、前進し続けたいと願っています。
Our Concept
ダイロンジャパンのコンセプト
ダイロン・ジャパンの誕生は、今から約40年前、長い海外生活を終えて帰国したばかりの前会長の上代順が、当時の丸の内ビルで衝撃的な光景を目にしたことに始まります。
それは、エレベーターホールでの出来事でした。
開いたドアから出てきた人々は、皆、一様にくすんだ色の洋服を身につけていたというのです。 当時の日本は、今では想像も難しいほど、色彩の乏しい時代だったのです。その強烈な印象は、その後も長く上代の心に残りました。
そして、数年後、上代は、鮮やかな発色と豊かな色彩感覚にあふれた英国ダイロン社の染料の輸入を決意したのでした。
その決意から40年。国際的な色彩化学企業のネットワークの一員として“色彩”と真剣に向き合う中で、私どもは、さまざまな発見をしてきました。
たとえば、同じ「黒」という色でも、日本の「黒」は緑を下地にしたシックなものであるのに対し、西洋の「黒」は赤を下地にした華やかなものであるなど、色に関する感覚には、国や民族、文化間で、大きな違いがあることに、皆様はお気づきだったでしょうか?
60年の歴史を誇る英国ダイロン社。歴史を紡いできた私どもダイロン・ジャパン株式会社は、今後も真摯に“色彩”と向き合い、皆様の生活に潤いと喜びをもたらす企業であり続けたいと願っています。
ダイロン・インターナショナルとしての環境への取り組み
染料と環境の問題で、最も大きなものは、“染色”の過程そのものではなく、染めた後の染め液が下水や河川にどのような問題を引き起こすかにあります。しかし、ダイロン社の製品は、すべてISO 9001(国際標準化機構による品質管理システム最新版)の基準を遵守しており、カドミウムや有機スズなど、ISO が規定する毒物・劇物は一切使用していません。
誠意を持って積極的に環境問題に取り組むことは、私どもダイロン社の企業ポリシーでもあります。今後も、製品および製造工程において、環境への負荷が少しでも軽減できるよう、たゆまぬ努力を続けていくことをお約束いたします。
ダイロン・ジャパンとしての環境への取り組み
ダイロン・ジャパンに返品された商品(輸送の途中での破損、不良品など)は、廃棄処理を行わず、ほぼ100%の割合で生産工場の在る英国へ1年に1回船で返却し、リサイクルを致します。
船で送れない、破損の著しい物については、国内の廃棄処理施設へ移動されます(N2ガスで密閉された施設で燃焼する為にダイオキシン発生が最低レベルに保たれる)。
廃材は、セメント原料、路磐材料としてリサイクル処理を行い、無駄のないように対応しております。
コストはかかりますが、環境への配慮は企業としての役目であると誠意を持って対応しております。
染色文化の歴史
染色文化の歴史は古く、中国では紀元前3000年頃、ヨーロッパでは紀元前2500~800 年頃の青銅器時代、インドでも紀元前2500年には盛んに行われていたことがわかっています。また、エジプトで発見された紀元前1450年頃の遺跡では、豊かな色彩が使われていたこともわかっています。
最も原始的な染色は、生地の上に植物の葉や花を卵白や動物の血液で定着させるという手法が用いられていました。次には、細かく砕いた顔料を生地に直接塗布する手法が開発されましたが、半永久的に色落ちしない染色を求めて、さまざまな試行錯誤が繰り返され、自然染色は、遂に、生地の表面だけを染めるのではなく、細かく砕いた果物や木の実と共に糸を煮ることで、繊維そのものに色をつける手法を発見しました。
染料として使われているものの多くは、植物や苔類などから抽出したものです。例えば、大青(ルビ:たいせい)の葉の青、サフランの花びらを使った黄色やオレンジ、インディゴ(インド藍)の根から取る深い青、動物の血液やエンジ虫を使った赤、古代ギリシャ・ローマ時代に最も高貴な色とされた貝殻から抽出される深紅色のティルス紫などが上げられます。
染色が本格的な産業として確立されたのは11~12世紀頃のイギリスでした。12世紀末には、ロンドンに染色業者の組合も設立されています。
化学染料の歴史
化学染料の歴史は1856年、ロンドン出身の化学者ウィリアム・パーキン博士が、マラリアの特効薬である合成のキニーネ剤を開発する過程で、世界初の人工染料である“モーブ(うす紫色)”の染料を発明したことに始まります。
このパーキン博士の実験に触発され、イギリスを中心に、1900年頃までに 500種類もの新しい染料が開発されました。その結果、化学染色は、完全に自然染色に取って変わり、“染色革命”がなし遂げられたのです。
19世紀末、この新しい染色技法は、化学繊維やタンパク繊維など、あらゆる繊維への染色を可能にしました。一時、1920年代に開発された化学繊維のアセテートが染まらないという問題も発生しましたが、補助薬品を使うことで、この問題も無事クリア。現在、合成染色は染色の主流となっています。
1950年代には、化学の進歩により、より色が定着しやすく、発色のよい染色が可能になりました。
Company Profile
会社概要
会社名 | ダイロン・ジャパン株式会社 |
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設立 | 1971年3月 |
所在地 | 150-0046 東京都渋谷区松濤1丁目 |
TEL / FAX | 03-3476-5641 / 03-3476-5644 |
資本金 | 40,000,000円 |
業務内容 | 家庭染料 および 雑貨の輸入 |
主な取引先 | ジェーカジロ株式会社 |
会社名 | ジェー・カジロ株式会社 |
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設立 | 1980年9月 1999年ダイロン販売株式会社からジェー・カジロ株式会社に社名変更 |
所在地 | 150-0046 東京都渋谷区松濤1丁目 |
TEL / FAX | 03-3476-5641 / 03-3476-5644 |
資本金 | 20,000,000円 |
業務内容 | 家庭染料 および 雑貨の輸入 |
主な取引先 | 一般向けとして全国の手芸専門ショップ、スーパーマーケット、ホームセンター他、業務向けとして有名アパレルメーカー、第一線で活躍されるファッションデザイナー、有名スタイリストの方々にご愛用いただいております |